妄言録
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Author:乃木口正
『妄人社』というサークルで、
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映画感想
先週、シン・ゴジラを観てきた。圧倒されるくらいの情報量に、二時間全く飽きることなく楽しめた。
しかし、いくつか引っかかる点もあったので、感想がてら、そのあたりを記したいと思う。

以下、ネタをばらしてしまう記述も出てくると思うので、未見の方はお気をつけください。

まず、最初に書いたように、いち観覧者として映画はすごく楽しめた。
一級のエンターテインメントだとも思った。
そこだけは履き違えてほしくないので、改めて強調しておきます。

さて、では何に引っかかったかというと、まずゴジラの存在そのものに違和を覚えた。
もともと作中のゴジラは核放射能によって突然変異した生物であり、現実世界でもヒロシマ・ナガサキの原爆、第五福竜丸の被爆など、核の脅威がゴジラを創造させた。
2016年の現在の日本(とりわけ、東日本)で生きる私たちにとって、核の脅威を考えた時に真っ先に浮かぶのは3.11の福島原発の事故だと思う。
今、改めてゴジラを作るのであるから、当然それが念頭に置かれた作品となるのだろうと、予告編を見た時から思っていた。
結果、その予想は当たった。もしも、あの事故を無視したただの娯楽作品であったならば、唾棄すべき駄作となっていただろう。そこは満足なのだが、ただ、ゴジラの存在があまりにも直喩すぎはしないか。あまりに安直にそれと結びつきすぎてはいないか。あくまでも、ゴジラは核の脅威の暗喩であるべきではないだろうか。その思いが、上映中しこりのように胸に張り付いて離れなかった。
極論を言ってしまうと、劇中のあのクライシスはゴジラでなくても起こせたのではないか。ゴジラでなければならなかった必然性が弱く、それがゴジラの存在への違和感となったのだと思う。

あと、無茶は承知で付け加えれば、タイトルはゴジラではないほうが、楽しめた――もしくは、驚けたと思う。
はじめ、ゴジラは名前のない未知の巨大生物として登場する。見た目も、私たちが知っている二足歩行のそれではなく、トカゲやヤモリのように地を這う四足歩行の奇妙な形態である。
「これはなんだ?」というのが率直な感想だと思う。
そして、物語が進み、その未知の生き物に『ゴジラ』という名前が与えられる。その後、一度海底へとフェイドアウトしていたゴジラが再び日本に上陸するのだが、その時、はじめてゴジラは私たちの知っている形態のゴジラとなって現れる。
もし、『シン・ゴジラ』をゴジラと知らずに見ていたら、あそこで「この映画はゴジラだったのか。」と大きな衝撃を受けていただろう。その衝撃を味わってみたかった気もするが、『ゴジラ』でなければおそらく観賞していないと思うので、無茶なことを言ってると承知している。
最後、もう一点だけ、肌に合わなかった点をあげて終わりにしたいと思う。

物語後半、猛威を振るうゴジラに主人公たちは団結してゴジラと、そして世界に立ち向かうのだが、その描かれ方が、「日本はこんなものではない。」、「日本の底意地をみせてやる。」という、まるで下町の工場の職人技術をもって日本の実力を誇ろうとするドキュメンタリーのような不快感さがあった。
「日本にはこんなに素晴らしい技術があるので、まだまだ大丈夫。」という、視聴者を勘違いさせるあれだ。
一定の年代(某直木賞作家の作品を好むおじさま方)には受けるのだろうが、私は何ら感じ入るものがなかった。

と、批判的なことを書き続けたが、冒頭で述べたとおり、この映画は本当に面白かった。万人受けする作品ではないが、あらゆる意味でのオタク向けの作品であり、エヴァ世代のオタクである筆者が面白いと思わないわけがない。
エヴァがそうであったように、兎に角語りたくなる作品。それが『シン・ゴジラ』である。

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