妄言録
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Author:乃木口正
『妄人社』というサークルで、
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驚き
16日、第153回芥川賞の受賞発表があった。
受賞者は二人。
大々的に報道をされているので、羽田圭介と又吉直樹であることは多くの人がご存知だろう。

仕事終わりにネットで、受賞者名を確認した時、私は大きく驚かされた。

事前の予想として、羽田圭介と島本理生のどちらかが受賞するのではないかと、考えていたのだが、
蓋を開けてみればまさかの又吉直樹の受賞。
これには本当に驚いた。

決して、『火花』が悪い作品とは思わない。青春小説として、良い出来だと思う。
しかし、芥川賞となると、やや首を傾げる。

もし、人に『火花』が面白いか?と尋ねられたら、「面白いよ。」と素直に薦めるだろう。
そう、躊躇いなく、だ。

だが、だからこそ、純文学の登竜門としての芥川賞の受賞に若干の違和感を覚える。

万人の納得を得られるとは思わないが、私個人の感覚として、
文学作品を人から「面白い?」と尋ねられた時、躊躇わずに返答ができない。
その作品が好きならば、なおさら「面白い」という御幣を招きかねない言葉は言えない。
もちろん、相手にもよるが、多くの人が「面白い作品か?」と尋ねる時に考えているのが、
「エンターテインメントとして面白いか?」という意味だと思う。
だから、私は文学作品を「面白い?」と聞かれた時に、イエスと言えない。

もちろん、『火花』が文学作品ではないとは言わない。
でも、エンターテインメント性も高い所為で、受賞には至らないのではないかと思っていた。

そして、もうひとつ。
実は、こちらの理由が本命なのだが、『火花』は三島賞では落選している。
これが、芥川賞も落選する理由になると思っていた。

芥川賞は落選したが、三島賞では受賞したならば、ありえる話だと思う。
もともと三島賞は芥川賞のカウンターパンチャーとしての側面があったはずだから。
あちらが評価しなくても、こちらでは評価しましょうといった具合だ。
まあ、最近は芥川賞の前哨戦的な印象がたぶんにあるのだが……。

しかし、逆はないと思っていた。
それは、文学賞としての権威の問題だ。
もし、三島賞に落ちた作品が芥川賞を受賞したならば、
芥川賞よりも三島賞のほうが受賞が困難な、上位の文学賞と見做されてしまう恐れがある。
それを嫌う政治的な働きがあるのではないか。
そんなひねくれた予想から、私は又吉の受賞はないと思っていた。

だが、結果はご存知の通り。大いに驚かされた。

素人のちっぽけな予想など跳ね除ける、それだけの作品だったということだ。『火花』は。

出版社は是非原稿をせっつかず、一年なり二年なりじっくりと時間を与えて第二作を待ってもらいたい。
わずかに聞こえる『皮肉』や『批判』を跳ね返すためにも。

ではでは、

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