妄言録
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乃木口正

Author:乃木口正
『妄人社』というサークルで、
小説を書いている乃木口正のブログ。

日々のあれこれ、創作のあれこれについて、
思ったり思わなかったりしたことを書いてきます。



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再びの金沢(後篇)
イベント終了後、ホテルにチェックインしたのですが、会場と目と鼻の先で吃驚。
近いのは地図で分かっていたが、まさかここまでとは。

予約した夕食にはまだ早く、5時前。
なので、今回の金沢遠征で目的としていたもう1か所――『謎屋珈琲』へ行くことに。
以前テレビで取り上げられていたのを視聴し、行ってみたいと思っていた店です。
お店としては普通の喫茶店。
しかし、メニューが心擽ります。『Xの悲劇』や『匣の中の失楽』、『黒いトランク』など、
数多の名作の名を冠したスイーツの数々。お品書きだけで、口許がにやけます。
そして、特定の商品を注文すると、謎が出題されます。それを幾つか解くと、特典を得られるシステム。
ふむ。これは『企画』に役立つかも知れない。――と、思ったのは後のこと。
もうその時は、ただ夢中で出題された謎を解いていました。
先に話しておくと、この旅行中、謎屋珈琲さんには2回行きました。
初日の夕方と2日目のおやつタイム。
合計で5、6問の問題を解いたのですが、中にはなかなか苦戦する問いもありました。
正解は書けませんが、こんな問題。
『AとBの■■■■に同じ言葉を入れて、2つの反する言葉を成立させよ。
 A■■■■である。
 B■■■■でない。
 (例:『珈琲は飲み物』では、Aは成り立つが、Bは成り立たないので、不正解)』
考えた結果、私が出した答えは、『台湾は中国』というもの。
うむ。これならば両方成り立つ。
まあ、不正解でしたけどね。
そして、同席していた家族には「何でよりにもよって、そんな面倒臭い答えを書くの!?」と批難のお言葉。
だって、思い付かなかったんだもん。
その後、天啓が降りてきて、正解しました。

喫茶店をあとにし、予約していたお店の近くに行くと、蛍の鑑賞会が行われていました。
恥ずかしながら、私は捕えられていない蛍を見たことが今までありません。
良い機会とばかりに会に加わってみると、ゲンジボタルが鮮やかなほどに発光し、宙を舞い、
草木の隙間でイルミネーションのように輝く。
その様は、「ほう、」と感嘆の声が自然と漏れ出るほどの美しさ。

8時になり、予約していたお店に。
昨年金沢を訪れた時も利用させていただいたお店で、季節に合わせた料理を提供してくれて、
前回の4月と今回の6月では、献立ががらっと変わっていました。
どちらも美味しく、会話を楽しむ様子もなく、黙々と食す夫婦二人。
美味しいものを前にした時は、まあいつもこんな感じです。
来年の文フリも違う月に開催してくれれば、また違う料理が楽しめるのになあ。

舌鼓を打ちつつ、窓の外を見ていると、何やら黒い影が……。
「タヌキ、」
もちろん、蕎麦やうどんの話ではありません。
細身の狸が、店の庭に顔を出し、きょろきょろと辺りを見回してそのまま駆け行ったのです。
蛍に続いて、野生の狸なんて見たことがない。
脳内で「なあなあ、金沢って田舎なん? 田舎なん?」とれんちょんが問いかけてきます。
いや、ケータイの電波も入るし、コンビニもあるから、田舎ではないはずなのだが……。

兎にも角にも新鮮な驚きと感動がいたるところに落ちています。

翌日も、香林坊から武家屋敷跡をぷらぷら歩いていたのですが、通り一本二本でまあここまで景色が変わるものかと驚きましたし、
夜、城のお堀を回って香林坊へ出た時も、あまりの街の色の違いに吃驚したのを覚えてます。
二度目の風景であるのに、まったく飽きることのない街並みに、早くも来年のことに思いを馳せつつ、帰りの新幹線に。

道中、駅で買い込んだ和菓子をつまんでいたのですが、餡子がぎっしりとしているのに、
甘ったるくないことに最後の驚きと喜びを覚えました。

また訪れたい街という印象は、今年も変わらずのままでした。

また来年を願って、
でばては、

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再びの金沢(前篇)
一週間経ってしまいましたが、文学フリマ金沢に参加された皆様、
お疲れ様でした。

昨年に引き続いての、人生二度目の金沢でしたが、充実した一泊二日でした。
イベントレポを兼ねて、ちょいと感想を書き残しておきます。

昨年は前夜に夜行バスで向いましたが、今回は家族同行だったので、早朝に家を出て、
新幹線で金沢へ。
バスと違って、体力削られなくていいですが、
トンネルが多いせいでネット環境が悪いのが難点でした。

10時過ぎに会場着。
お隣のスペースの市川さんに挨拶をして、設営開始。
昨年の金沢、福岡に続いての隣接スペースなので、
個人的には「どうも、どうも、今日もよろしくお願いします。」くらいの身近な気持である。
まあ、市川さんがどう思われているかは、分からないが。

11時イベントスタート。
と、いっても、弱小サークルは開始直後は寧ろ暇。
午前中に売り上げが上がれば、それはご祝儀です。
本業で磨き上げた胡散臭い営業スマイルを浮かべて、
「どうぞ、御覧なっていってください。」を連呼していると、
あれ珍しい、午前中にお客様ご来店。
我がサークル『妄人社』の中で一番高額の「死体、」をご購入。
ありがとうございました。

昼過ぎに店番を家族に頼み、昼食兼、トークセッションへ。
トークセッションに参加するには、店内で食事をするには時間が微妙だったので、
デパ地下(?)で、お弁当を購入。
最初、とんかつ弁当も美味しそうだな、と思っていたが、『和幸』であることに気付き、
別のお店へ。結局、鳥そぼろ丼を美味しくいただきました。

トークセッションは大学の講義の初回といった感じでした。
あまりディープな話にはいかず、金沢の地が育んだ三人の作家の略歴紹介。
大学では近代文学も齧っていたので、尾崎紅葉門下の鏡花と秋聲は馴染みもあったが、
室生犀星はてんで覚えがなかった。
せっかくなので、折を見て読んでみたいと思う。

スペースに戻ると、新刊を含め、数冊が売り上げてました。
顔も存じ上げぬ方、ありがとう。
家族に聞くと、狙い撃ちで買いに来てくださった方もいたようで、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ここ一週間ばかり、
ネットで『アフターに呼ばれないので、同人辞める』的な話題が持ち上がっていましたが、
個人的には『自分なんかの本を買ってくれる人間がいる』というだけで、
十二分に同人活動を続けるモチベーションになると思うのだが、他のサークルの方はどうなのか知らん?

2時3時を回ると、全体的にまったり空気になり、両隣と会話。
話題は、昨年と比べてのイベントの盛り上がりについて。
昨年と今年、2回参加している方は、凡そ思ったであろうが、
初回と比べて、2回目はやや盛り上がりに欠ける印象であること。
昨年は、狭い会場スペースに熱が渦巻いているような感覚すらあった。
が、今回はそこまでの熱量を感じたかと言えば、首を傾げざるを得ない。
もちろん、寂しいイベントであったかというと、そんなことは露もない。私は十分楽しかった。
ただ、東京、大阪という大都市を除いての地方文フリ初の2回目である。
理由はどうあれ、トーンダウンしたのは事実。この点をどう捉えるかで、今後の地方イベント――
百都市構想も変わってくるかもしれない。
そういう意味では、秋の福岡が大きな意味を持ちそうである。
乱暴にまとめると、そんな会話だった。

4時を過ぎると、ちらほらと撤収していくサークルさんが目に付く。
他の文学フリマだと、最後まで残るサークルが圧倒的に多いイメージだが、
早期撤収組の比率が今回は多い印象を覚えた。
隣の市川さんの言葉を借りるなら、「ここからが本番」です。
まあ、往生際が悪いだけですけどね……。

イベント終了。
参加された皆さん、お疲れ様でした。
そして、お立ち寄り頂いた皆様、ありがとうございました。
今回は、「半分のトランプ」と「死体、」が売り上げ同数で一位。
二位は、新刊「天ヶ瀬結の事件簿」でした。
少しでも、楽しんで頂ければと願います。

打ち上げは、パスさせていただきました。
他サークルさんとの交流は魅力的でしたが、
連れがいる時は公式打ち上げなどは不参加にしようと思ってます。
自分だけ楽しんで、手伝ってくれた相手に申し訳ない気がするので。
というわけで、会場を後にしました。

そして、長くなってきたので、後篇につづく。
荷造り
あれ、もう6月だ……。

どうも、ご無沙汰です。乃木口です。

最後に更新したのが、東京文フリの直前で、1か月以上前。
いやあ、時間の流れが速くてびっくりです。

そして、明日は文学フリマ金沢です。
私も妄人社で参加させていただきます。

今までいくつかの文学フリマの地方開催に参加してきましたが、
去年、旅行を兼ねて行った金沢が思いのほか気に入って、2年連続の参加です。

料理も美味しいし、街の雰囲気も良い。
明日が楽しみです。

さて、イベントですが、厳密な意味での新刊は今回ございません。
今回は、『天ヶ瀬結の事件簿』の新装版が広義の新刊になります。

今まで新書サイズだったのですが、色々あって(この辺りはあとがきに書いています)
B6判の新装版として作り直しました。

まあ、中身は若干の修正程度で、同じ内容です。
既にお持ちの方は、お気を付け下さい。

ちなみに、表紙の絵はbiki氏に書き下ろしてもらったのですが、
いやー、探偵役の天ヶ瀬結の胸が素晴らしいくらいに大きくなってます。
旧版をお持ちの方も、この表紙の為だけに買うのも有りかもしれません。

↓これが表紙です。
天ヶ瀬結の事件簿公開表紙

それでは、参加される方は、明日金沢でお会いしましょう。





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